戸隠で行われたアバランチ・ミーティングに参加してきました。
今シーズンの雪崩事故の概略に始まり、積雪の不安定性、インシデント、スキー場の現場マネージメント、雪崩暴露の地形評価などのプレゼンが行われました。
また、登山者の雪崩による遭難事故が相次いでいることから、ビーコンの携帯率を上げていくためのセッションも行われました。
ビーコンが発信していれば、短時間で埋没地点を特定する事ができます。
仮に生存救出が不可能だとしても、救助活動は迅速に行われることになります。
例えば10m*50mの雪崩跡をプロービングでスイープするのに、どれだけの時間がかかるか想像してみてください。
雪崩事故現場は危険です!
迅速な救助活動が行われなければ、救助活動を行っている救助者を長時間危険にさらすことなります。
そもそも、ビーコンなんて携帯する必要がないと思っている登山者ってどの程度いらっしゃるんでしょうか?
自分は単独だから携帯しないとか、厳しいことやってるから荷物は極力減らしたいとか・・・
雪崩に埋まってしまっても、「探さなくても良いよ」なんて人もいるかもしれません。
自分はそれで良いかもしれませんが、家族や仲間は探したいでしょう?
警察・消防・民間救助隊にも迷惑がかかることになりますよね。
メディアにもデカデカと載って、登山界にとってもマイナスイメージ増大です。
自分の事だけ考えるのではなく、周りに与える影響も考えましょうね。
バックパックからビールを抜いて、ビーコンを携帯しませんか?
(自分は代理店や販売店の手先ではありませんよ)
もちろん、雪崩に遭わないようにすることが、一番大切だということが分かっていらっしゃるでしょう。そう、雪について勉強して、経験を積む。これが大事!
自分は雪崩るような場所には行かないからって思っている人もいると思いますが、山では何が起こるか分かりません。何らかのトラブルで雪崩地形の中に入ってしまう可能性は否定できません。不測の事態に備える意味でも、管理されていない雪山に入る場合はビーコンの携帯をお勧めいたします。
雪山シーズンが終わったばかりですが、来シーズンのことも、ぼちぼち見据えていきましょう。